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すずめの観測日誌

天然でも電波でもないナニかの日常と思考回路

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だからさ、人は一人で勝手に助かるものなんだって

こんにちは、こんばんは、メイド長こと大和です。
今回はファシリテーター Advent Calendar 2017の13日目ということで、久しぶりに記事を書きます。私自身はファシリテーターとは名乗ってないませんが、ファシリテーターという言葉の入った肩書きを持っていたりします。というわけで、そこに絡んだお話を。

私はTOC for Education(和名:教育のためのTOC, 略称:TOCfE)というものの界隈でファシリテーターと立ち位置だったりします。
TOCfEがどんなモノかを端的に言うと
  • 教育の現場で論理的に考えるということをしれっと紛れ込ませる。
  • 普通の人が生活にするにあたって程よく論理的に考える。
そんな考え方のモノです。
正式名称の中ですでに略称になっているTOCが何かについては・・・まぁ「制約理論」「Theory of Constrains」で検索して下さい。検索すると、問題解決がどうのとかぎゃーぎゃーと書いてありますが、TOCfEは「そんなことはどうでもいいんだよ。まずは"程よく論理的に考える"を身につけやがれ。」と思って貰えればいいです。

その中でファシリテーターってなんなのと言うと「Facilitator for TOCfE」のトレーニングを受けた人です。
身も蓋もありませんね。
でも実際そうなんだからしょうが無い。認定だとか資格だとか言ったモノは、だいたいそんなモノでしょ。当然のごとく、他の認定や資格だったり、ファシリテーターと付く肩書きの人たちだったり、と同じでTOCfEの世界でも有象無象がいるわけです。とは言え、トレーニングをするわけですから、トレーニング自体に何かしらの目的があるわけです(何を目的にトレーニングを受けるかは別ね)。その目的は「目の前にいる人(達)が論理的に考えるサポートをする力を身につける」です。そこには前述の問題解決なんてものは関係ありません。さらにぶっ込むと「倫理的に正しく考える」とか「道徳的に正しく考える」とかも関係ありません。ただ純粋に「論理的に考える」です。
こんなことを言うと各所から怒られそうですが、実際そうなんだし、怒ってないで事実を受け止めてほしいものです。
この「論理的に考える」というのは非常にやっかい。何がやっかいって、詳細に考えだすとキリが無い。マジで。本気でやり出すと論理学を勉強するしかない。でも、それって普段の生活で使うにはどうにも面倒くさい。なので「程よく論理的に考える」と言うのが大事になってきます。
その場の人達に「程よく論理的に考える」をやってもらうように場を作るのがファシリテーターのお仕事です。


「程よく」って、どうなったら「程よい」のでしょうね?

やっと、本題です。
ざっくりと私の中での「程よく論理的に考えるてもらう」の判断基準みなたいなものをこれです。
私が自覚している基準ですので他にも無自覚なものがあるかも知れません。
1:本人(達)が自分で出し考えにに納得している。(結論ではない)
2:本人(達)の表情や話し方のトーンが不自然ではない。
3:本人(達)が触れたくないと思っていることに、自ら触れている or 自ら触れようとしている。
4:私の価値観や倫理観の枠に収まっていない。
5:本人(達)が自身の価値観や倫理観の枠を少しは外す。

それぞれをもうちょっと掘り下げてみます。

1:本人(達)が自分で出し考えにに納得している。(結論ではない)

考えを話している様子を伺います。その中で「違う」「理解不能」を表す表現や表情や仕草がない状況を指して納得としています。本人(達)に「納得しましたか?」と訊くこともありますが、その回答で判断はしません。その回答をするときの表現や表情や仕草で判断します。
だって、「納得してない」と言ったら、触れたくないことに触れなければならないくなるとしたら「納得しました」って言うでしょ。
また、結論だけでも判断はしません。そもそも触れたくないことに触れる必要がある場合は結論までいきません。そういう話題は精神的にも体力的にもつらいですからね。
結論に至る経緯を無視して判断しても、経緯の中に埋もれた見逃してはならないことを見逃してしまいがちです。なので結論よりも経緯の段階をよく観ます。

2:本人(達)の表情や話し方のトーンが不自然ではない。

「しかめっ面をする」「トーンが下がる」というのは非常に分かり易いです。ですが、罠があります。人によって違うんですよ。真剣に取り組もうとするからこそ「しかめっ面になる人」もいますし、納得したから「表情が明るくなる人」もいれば、何かを誤魔化すために「表情が明るくなる人」もいます。
人それぞれなんです。
なので、一人ひとりの言葉と反応が、その人として矛盾してないか、不自然さはないかを観ます。

3:本人(達)が触れたくないと思っていることに、自ら触れている or 自ら触れようとしている。

本人(達)が触れたくないことに、踏み込まざるおえないことはよくあります。これは上記の1,2を踏まえて、触れたくないことに向かい合っているかを観てます。但し、その場において「触れたくないこと」に踏み込むかどうかは別です。
「触れたくないこと」なわけですから、精神的なストレスは高くなります。本人(達)の反応を観て、「触れたくないこと」に触れる必要があること示すだけにするのか、ゆっくりと繊細な編み物を編み上げるように触れていくのか、一気に踏み込むのかを使い分けてます。

4:私の価値観や倫理観の枠に収まっていない。

これが一番難しいです。でも、今の自分の限界が見えると比較的に楽にできます。
本人(達)の考えを聴いていると「こうすればいいのにな」「こういうことでしょ」「私ならそうは思わない」と思う場面はたくさんあります。むしろ毎回思います。当然ですが、生まれた環境や経験や価値観は千差万別です。千差万別を前提と考えるならば、私の考えや予想やゴールに納まったときは、私の価値観や倫理観に本人(達)を誘導した疑いがあるわけです。
だからこそ「私の価値観や倫理観の枠に収まっていない」かどうかで、本人(達)が本人(達)の考えをしているかどうか観ます。
もちろん、私と本人(達)の価値観が同じ部分もあるので100%を否定するわけではありません。ですが、50%も同じだと100%同じと錯覚しますよね。

5:本人(達)が自身の価値観や倫理観の枠を少しは外す。

単に外すだけなら、私の価値観を押しつければいいわけです。単に外すだけではありません。あくまで1~4を前提に外します。全外しは本人(達)のアイデンティティが崩壊する可能性が高いので危険です。
多分この「少しは外す」が、私の中での「程よい」なんでしょうね。


まとめ的なモノ

長々と書きましたが、何が言いたいかというと「自分が想定している結論にどう導くか」「素晴らしいファシリテーターと言われるためにどうすれば良いか」ということにこだわるファシリテーターという肩書きの人をちょくちょく見かけるんですよね。
TOCfE国際認定プログラムの場とか、TOCfE国際認定プログラムの場とかTOCfE国際認定プログラムの場とかね。
他に色々な場面で遭遇しますが、TOCfEベースで話を進めていたし、その界隈では大事なことなので3回言いました。
ぶっちゃけ、「自分が想定している結論にどう導くか」「素晴らしいファシリテーターと言われるためにどうすれば良いか」はどうでもいいんですよ。本人(達)のことは本人(達)でなければ何もできませんし、できることは他人だからこそ見えることを本人(達)にも見えるようにするだけ。
というわけで、某作品のお決まりのセリフで締めたいと思います。
人は一人で勝手に助かるだけ、 だから、僕は力を貸すことは出来るけど助けることは出来ない。
忍野メメ(化物語より)
ありがとうございました。


明日のファシリテーター Advent Calendar 2017は林栄一さんです。
私にとって「この人に会わなければ会社の中で腐ってただけだろな」な人の一人です。


追伸1: 来年1月27日にTOCfEのワークショップをやります。よかった遊びに来て下さい。
TOCfE BootCamp Play the life ~アンビシャスターゲットツリー~
追伸2: 不定期ですが月1で相談室を開いてます。こんな記事を書く人にプライベートや仕事や人生や目標などなどなどなど相談してみたい方は個別に連絡をください。Agile関連やTOC関連もOKです。

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プロフィール

HN:
あまめちかっぽ(大和)
性別:
男性
職業:
IT業界ぽい
自己紹介:
BIとか管理会計とか連結決算とかのシステム関連をやってる(た)、CSMで底辺IT技術者でリーダー塾3期生で甲種危険物取扱者で塗装屋の(略)で祭人で妖精帝國臣民で…あとなんだっけ?
天然でも電波でもないナニか,大自然の驚異とのハーフ,晒し者とか言われてた。最近はメイド。

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